2009年12月4日金曜日

フィースト


さてさて、フィースト見ました。この映画はいわゆる『モンスターパニック』もの。

正体不明の怪物が現れて人々や街を襲う…といったアレです。『ゴジラ』などメジャー作品もありますが、圧倒的にB級、C級作品が多いこのジャンル。出てくる怪物が正体不明で、グロテスクで、人を襲って、しかも食べる。とくれば、むしろはじめからA級になるつもりなどさらさらない、珍作品がひしめきあう恐ろしいジャンルです。

そもそも、なぜこの作品を見ようと思ったのかっていうと…、数ヶ月前、美容院で髪を切ってもらいながらパラパラ映画雑誌を見ていたら、この映画の2と3が公開前で『おバカ映画』として紹介されていたからです。上にあげたすべてのポイントを押さえた、B級どころかC級の可能性大な作品に見えました。この手の作品にありがちな、バックミュージックにヘビメタがガンガンかかり、恐怖にかられ逃げ惑う人々を追いかけ、暴れまわるモンスター、飛び散る血飛沫。そんなシーンが頭に浮かびます。「どれくらいアホな映画なんだろうか…いつか機会があれば見てもいいかな…」そんないきさつ。

大筋は、テキサスのど田舎のバーが怪物に襲撃され、客達はバーに篭城。通信手段も断たれ、孤立無援の状況でなんとか脱出を図ろうとがんばる。

「どんなクソ映画が始まるんだろう」と思って見たんですが…意外におもしろいよ?
いや、これは結構おもしろいでしょ!

特に主人公がおらず、バーにいる客(最初8人ぐらい?)で次に誰が襲われるのかまったく見当がつかずハラハラドキドキ。登場人物の紹介はテロップが出るだけで、かなりさらっとしてますが、その紹介の仕方が

名前:マヌケ
職業:なさそう
特記:なし
寿命:朝までか

とかテキトーで、かっこいい演出になってます。寿命の情報から誰が生き延びるのか推理できるかと言えば、まったくそんなことはなく、普通の映画だと
『こいつは死なないだろ。』
ってやつがバッサバッサ喰われます。登場人物達もどこか間が抜けているというか、緊急事態にも関わらずのんきな面もあり、たしかにバカな映画でしたが、そのバカさ加減も含めて十分楽しめます。

シンシティもそうですけど、最初から期待してないのだから、「意外におもしろくって得した!」っていう感想になっているところは否定しませんが、スプラッターな表現がダメじゃない方にはオススメできる、なかなかの怪作です!

しかし、この映画で一番驚いたのは、レンタル屋でパッケージを手にとった瞬間でした。
ジャケットにでかでかと

マット・デイモン&ベン・アフレック制作総指揮!

と書かれているじゃあないですか! マット・デイモンは『ボーン』シリーズや『オーシャンズ』シリーズに出演、ベン・アフレックは最近あまり見かけませんが、『アルマゲドン』、『パールハーバー』など、両者とも大ヒット作に出演した一流のハリウッドスターで、好青年のイメージがあります。

それがなんだってこんなクソ映画を…(実際どこまで噛んでたのかはよく分かりませんが)
と思っていましたが、映画を楽しんだ後では納得できないこともなかったかな。

4 件のコメント:

  1. コウスケさんのイラストと映画のレビューで
    いま、ものすごいポンチな作品を想像してます。
    今度つたやで借りて観てみよう。

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  2. ナオキックスさん

    時間も短めなので、サクっと見られます。ぜひ感想を聞かせて下さい。

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  3. こんにちはかおりです。

    コウスケさんならではの楽しい映画評
    ニヤニヤしながら読ませて頂いてます!

    ベン&マットの作品といえば「ドグマ」でしょ♪
    キリスト教を馬鹿にしまくって
    (というと御幣があるけど)
    上映禁止運動まで起こった問題作。
    私は感動しましたけどね!

    ぜひ見てみてください~
    それみたら、なんとなく納得できると思います☆

    「グッドウィルハンティング~旅立ち~」も
    二人の競作で、コッチは超感動作。
    二人は脚本作りも上手なので、こちらもおすすめです!

    二人は天才!

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  4. かおりさん

    『ドグマ』興味を惹かれます…今度探してみよう。見たら感想書くよ~
    ベンとマットが仲がいいのは知ってたけど、色々やってるんだね。
    でもベン・アフレックって、失礼だけどあんまり頭いい感じに見えないよね。

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